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シャルル=アルベール橋 Pont Charles-Arbert
カコー橋 Pont Caquot
シャルル=アルベール橋は、フランスに現存する6橋の1830年代以前に完成した吊橋の中で、群を抜いて巨大で、美しく、今では土産物店とスナックバーを完備したヨーロッパで最も高い歩行者専用吊橋。橋は、ユス(Usses) 渓谷上147mの位置に架かり、橋の長さは190.7m。当時世界最大級。北イタリアのトリノ(Torino)と西スイスのジュネーヴ(Genève)を結ぶ国道がアヌシー(Annecy)の北でユス渓谷を越える要所に、それまでの石橋や木橋に替って架けられることになった賃取橋。資金援助をしたジュネーヴのシャルル=アルベール (サルデーニャ王、当時ジュネーヴ州はサルデーニャ王国の支配下にあった) に感謝して命名された。この時期のイギリスの吊橋がすべてチェーン(鎖)吊橋だったのに対し、フランスでは、先駆者のマルク・スガン(Marc Seguin)が、今日的なワイヤケーブルを用いた吊橋を1825年に架けたことから、この橋の設計者エミール・フュルラン・ベラン(Émile Fulrand Belin)とポール=レオン・リエットル(Paul-Léon Lehaître)もワイヤーを使用した。また、両端の主塔には、イギリスやドイツでは流行ったけれど、フランスではあまり人気のなかったネオ・ゴシックのキャッスル様式を採用。それでも、英独の如何にも山城というキャッスルではなく、ロワール川沿いの城をイメージしたフランスならではの純白の「城」が素敵だ。吊橋の床材は木の板でできていて、重い物が通れないので、吊橋の横に1928年にカコー橋が開通すると歩行者専用になった。1枚目の写真は、渓谷を跨ぐ橋の全景。2枚の写真は、キャッスル様式の主塔。3枚目の写真は、橋の上から隣のカコー橋を見たところ。
カコー橋は、20世紀前半のフランスを代表するRC橋の設計者アルベール・カコー(Albert Caquot)が手掛けた、当時世界最長スパンのRC開腹アーチ橋(1928年、長228m、スパン140m)。上記の3枚目の写真にも写っていたが、上の写真はカコー橋だけを単独で撮ったもの。なお、アルベール・カコーの最大傑作は、パリのラファイエット通り跨線橋(Pont de la rue Lafayette)〔
フランス(パリ)の No.60〕。