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 ブリアール運河橋  Pont-canal de Briare 

1896年に架けられたブリアール運河橋は、ロワール川を渡る建設当時世界最長(662.7m、スパン40mの桁が15連)の鉄製水道橋。“鉄” と書いたのは、イギリスで当時使われていた錬鉄や鋼鉄ではなく軟鉄(acier doux)という合金が使われていたから。橋の側面は、不細工な鋼橋の箱桁とは違い、運河(水路幅6m)の両側に設けられた歩道を支える “曲線を描いて張り出した部材”(全幅11.5m)により、普通の橋では見られない外観を誇っている。この橋の設計者はレオンス=アベル・マゾワイエ(Léonce-Abel Mazoyer)、製作したのは1882年に設立されたデイデ&ピレ社(Société Daydé & Pillé)。基礎と花崗岩製の橋脚を担当したのはエッフェル社。エッフェル社は常に鉄の構造物を作ってきたので、この分担には違和感を覚える。ここで話を変え、そもそもブリアール運河橋は何のために作られたかについて言及する。その唯一の目的は、ブリアール運河とロワール側方運河(Canal latéral à la Loire)を直接つなぐこと。ブリアール運河は1642年に作られたフランス最古の運河の一つで、ロワール川のブリアールとセーヌ川のビュージュ(Buges)を結ぶ全長54 kmの運河(38の閘門があった)。ロワール側方運河は1838年に作られた運河で、ブリアールとサントル運河(canal du Centre)のディゴワン(Digoin)を結ぶ全長196kmの運河(37の閘門があった)。ついでながら、サントル運河はディゴワンと、ソーヌ川に面したシャロン=シュル=ソーヌ(Chalon-sur-Saône)を結ぶ全長114kmの運河(61の閘門)。すべて使えば、パリ→セーヌ川→ビュージ→ブリアール運河→ブリアール→ロワール側方運河→ディゴワン→サントル運河→シャロン=シュル=ソーヌ→ソーヌ川→リヨン→ローヌ川→地中海まで行くことができる。このルートの最大の難関がロワール川を直接渡る箇所。その不便さを修正するための唯一の解決策は、ロワール川に運河橋を架けることだった。1枚目の写真は、橋の鉄製の桁橋(縦の曲線が美しい)を撮ったもの。2枚目の写真は、橋のブリアール側の待合用のプール(橋の上は一方通行なので、反対側から船が来る時はここで待つ)から、橋を撮ったもの。橋の入口の両側に立つ高い柱は、パリのアレクサンドル3世橋を思わせると書かれたサイトもあるほど、運河橋としては異例の立派さ。運河の両側の歩道も結構広い。3枚の写真は、歩道の上からロワール川を撮ったもの。4枚目の写真は、運河橋を渡って行く観光用の船。