■国別のリストに戻る ■イラン のリストに戻る
イスファハーンのイマーム・モスク Imam Mosque, Isfahan
下の地図は、イスファハーンで紹介するすべての遺産の場所を示したもの。そのうち
赤い◯が、各紹介に該当する遺産を示している。
【世界遺産】モスクの第一号は、イマーム広場の南端に位置するイマーム・モスク (Masjed-é Emām、旧・王のモスク)。モスクの写真に入る前に、イマーム・モスクの構成を下の図で説明する。イマーム・モスクは、ペルシャのモスクらしい中庭に面して4つの門を持つ構造だが、イスファハーンの中心にあるイマーム広場(510m×160m)に面していることから、2階建てのアーケード(店舗が入っている)を邪魔しないよう、広場に対して45度傾いて建てられている。広場に面したモスクの入口の門は、ピシュタク(pīshṭāq)と呼ばれ、門の上の両端に2基の尖塔ミナレットが乗っている。門を入ると、45度向きが変わり、イーワーン(īwān)と呼ばれる門を通って中庭(72m×54m)に入る。中庭に入り、向かって右側のイーワーンの上にはマーゼネ(maazeneh)が、正面のイーワーンの上にはピシュタクと同じ2基のミナレットが乗っている。
イマーム広場から見たイマーム・モスクの全景。絶頂期を迎えたサファヴィー朝(16~18世紀前半)のイスラム建築を代表する壮大で華麗なモスク。1612年に建造が始まり1630年に完成したが、完成時には、アッバース大帝は亡くなっていた。左端がミナレット付きのピシュタク、中央右側寄りにミナレット付きのイーワーン、その奥が神聖な場所であるドーム。
イマーム広場に面したミナレット付きのピシュタク。タイルで覆われたムカルナス(蜂の巣状)の半円ドームが美しい。イランのモスクには、一般に青や青緑色のタイルが使われている。それには、ラピスラズリが「精神性と天界の象徴である青」として貴族の宝飾に使われ、トルコ石は「神が宿る石」として信仰の対象とされてきたことが影響している。イランの鉱山で採れるコバルトをタイルの釉薬に初めて使ったのはペルシャ人で、彼らは天空を表すモスクの青いタイルにコバルトを使用した。銅と一緒に過熱するとトルコ石の青緑色に変わり神秘的が付与された(写真の左上の
番号は、2枚目の平面図の番号に対応している)。
中庭から撮った広場側のイーワーンと、45度ずれた位置にあるイマーム広場に面したミナレット付きのイーワーン。
中庭から見たドームの前のミナレット付きのイーワーン(左)と、マーゼネ付きのイーワーン(右) 。
ドームとその前のイーワーンの拡大写真。
イーワーンの奥にある礼拝所のドーム。ドームの天井は鮮やかに彩られている。